フットボーラー・ファッション通信 – ジョージ・ベスト編
V、WM、4-2-4、4-3-3、4-4-2、3-5-2 …
19世紀にサッカーとラグビーが分かれてから
時代とともにさまざまなフォーメーションが開発され
そして流行してきた。
ロング、アフロ、モヒカン、スキン、ウルフ、ツーブロック …
近年、サッカー界ではさまざまな髪型が試され
それはサッカー選手間のみならず、一般の男性たちにも
真似され流行してきた。
それはおそらく、一人の北アイルランド出身の天才プレーヤーの出現からはじまった。
ジョージ・ベストは、1960年代後半から70年代前半に活躍したプレーヤーで
当時マンチェスターユナイテッドの北アイルランド担当のスカウトマンが彼を発見したとき、チームの監督であったマット・バズビーへの電報で「I think I have found you a genius」(天才を発見した)と連絡したほどのテクニシャンであった。
その後、マンチェスターユナイテッドにて、17才でトップチームデビューを飾り、順調にキャリアを積んでいき、サッカー選手らしからぬ端正な顔立ちとさらさらな長髪、細身の体からイギリス国内では「5人目のビートルズ」と形容され、1965-66シーズンのUEFAチャンピオンズカップでの大活躍のあとポルトガルの新聞で「エル ビートル」と紹介されてからは一躍サッカー界のアイドルとなった。
こうしてベストのファッションやライフスタイルがメディアやファンに追いかけられるようになったことが、サッカー選手がファッションアイコンとして広く知れ渡ったはじめだろう。その後、前述のようにサッカー選手発信のさまざまな髪型がサッカー選手やファンの間で流行するようになった。それは好きな選手に少しでも近づきたい憧れやプレーだけでなく見た目でも個性的でありたい自己主張などの表現なのだろう。
しかし、最近の流行のしかたを見ていると、たくさんの選手がツーブロックの七三とか、たくさんの選手があご髭ボーボーとか、あっという間にいろんな選手が似たような流行にはまっている。レアルらへんのあの人らへん発信とか、どこらへん発信とかあるのだろうが、あまりにもみんなで真似するの見ていると、もうちょっと自分を持たんかい!とつっこんでしまいたくなる。日本人選手の没個性に関しては以前ブログにも書いたが(「Jリーグから聞こえてこないストーリー」「マラドーナはどうだ 」)、世界的にみても「みんな仲良し、一緒にやろうよ!」「みんなやっててなんだかお洒落だし俺もやってみよう!」な風潮なのだろうか。そんなところからも、周りに何言われようと自分を追求しようとする強さの欠落を感じてしまうのは考え過ぎだろうか?
本当のところはそれも時代の流れで、そんな精神論的なこと言ってる僕が単におじさんになったってだけなんだろうね。
↓ ペレも認めた天才!ジョージベストのプレーをチェック!
↓ アル中、離婚、天才ならでは(?!)の伝説もチェック!
関連記事
-
ドイツサッカーに対する嫌悪感
ドイツ、イングランドに完勝でしたね。 誤審による疑惑のノーゴールもありましたが、 選手のコンディショ
-
Jリーグ2015開幕戦に思う、プロフェッショナルとは?
人はときどき(人によってはしばしば、僕もしばしば)間違える。 判断、選択を誤る
-
身体性って大事なんじゃないか
先日、娘が申し込んだ自然教室キャンプみたいなものの説明会に参加してきた。 最初に、すべての
-
サッカーボールの空気穴
サッカーボールの空気穴を探すと 必ずと言っていいほど ボールをくるくるくるくる回してしまう
-
No.1 Goalkeeper
https://bobkawamura.tumblr.com/post/615990812514
- PREV
- Jリーグから聞こえてこないストーリー
- NEXT
- サンチャゴ・ベルナベウって誰?